栄養学を基本に、専門知識を生かして、「食」についての指導、アドバイスをするのが管理栄養士、栄養士の仕事。具体的には、栄養バランスのとれた献立の作成、カロリー計算、給食の計画表作成、栄養相談、調理方法の改善などを行う。
管理栄養士は栄養士の上級資格で、栄養士とは対象となる施設の規模、業務内容に違いがある。栄養士よりも高度な技術や専門知識が求められ、大規模な給食施設では栄養士の指導や業務管理など、現場責任者のような仕事を担う。病院の入院患者への栄養指導、保健所や官公庁での地域住民に対する健康づくりや栄養改善の指導などは管理栄養士が担当することも多く、需要は高いといえる。
最近では、「食育」や、メタボリックシンドローム対策などに対する管理栄養士、栄養士への期待も高く、年齢も生活環境も健康状態も異なる人たちに、それぞれの状況に合わせて正しい食生活をサポートしなければならない。それだけに、栄養や食品に関することはもちろん、食材や調理、衛生、人体や疾病など、多くの専門知識が求められる。
栄養士免許は、厚生労働大臣指定の栄養士養成施設(2~4年制)、または管理栄養士養成施設(4年制)で学ぶと、卒業時に取得できる。
栄養士養成施設には大学、2年制以上の短大、専門学校がある。いずれも昼間部のみで、厚生労働省指定の6分野50単位の必修科目を履修する。卒業後、4年制は1年以上、3年制は2年以上、2年制は3年以上の実務経験を積むと、管理栄養士国家試験の受験資格が得られる。
管理栄養士養成施設には、大学と専門学校がある。いずれも4年制の昼間部のみで、卒業時に管理栄養士国家試験受験資格が得られる。
管理栄養士国家試験は合格率30~40%の難関試験。このため、栄養士養成施設では卒業生を対象に、セミナーや対策講座などを開催しているところが多い。