言うまでもないが、調理師の仕事は、食べ物を安全においしく調理して、たくさんの人に提供すること。大別すると、日本料理、西洋料理、中国料理、製菓・製パンに分けられるが、ジャンルを超えた創作料理なども次々と誕生している。
テレビ番組などでの調理師の活躍、腕次第では高収入が望めることなどから、調理師は人気の職業のひとつといえる。しかし、調理師として成功するには、調理の腕やセンスを磨く修業が必要。また、健康志向の定着や食中毒などに対する関心の高さから、栄養学や衛生管理などの知識も求められる。
調理師の名称を用いて仕事をするには、国家資格の調理師免許を取得しなければならない。調理師免許は厚生労働大臣指定の調理師養成施設(昼間部1年以上、夜間部1.5年以上)を卒業すれば、無試験で取得できる。また、飲食店などで2年以上の実務経験のある人は、都道府県ごとに実施される調理師試験を受験して免許を得ることもできる。専門学校の調理師養成施設には、中学卒業以上が対象の高等課程と、高校卒業以上が対象の専門課程がある。いずれも、充実した講義と調理実習により、調理師に必要な知識と技術を身につけられる。