お客のニーズを的確に聞き、シャンプー、パーマ、カット、カラー、ブローなどを施して、よりよいヘアスタイルに仕上げるのが美容師の仕事。男性客の利用も一般的になり、人それぞれの個性や魅力を引き出すことができる美容師が必要とされている。また、美容師に必要な技術は髪を切ったり、パーマをかけたり、染めたりするだけではない。ネイルケア、メイクアップのほか、日本髪を結ったりする美粧美術や着付け、エステなど、美容全般の知識・技術が求められる。接客業だけにマナーや言葉遣いなどに気を配ることも重要だ。
美容師になるには、厚生労働大臣指定の美容師養成施設で学び、美容師の国家試験に合格しなければならない。
養成施設の修業期間は昼間部、夜間部とも2年以上、入学資格は高校卒業以上となっている。そのほとんどが美容師に必要な知識・技術だけでなく、メイクやネイル、エステなどもトータルに学べるようにカリキュラムを編成しており、在学中に関連資格を取得できるところも多い。通信教育制度(3年以上)があり、働きながら学ぶこともできる。美容師免許取得後、3年以上の実務経験を積み、指定された講習会を修了すると、管理美容師の資格を取得できる。従業員が常時2人以上の美容院には管理美容師を置くことが法律で義務づけられており、取得しておくと、転職や独立時に有利だ。